ゲド戦記一巻「影とのたたかい」の感想。自分の影(シャドウ)を見つめ続けた青年の成長の日々

ブックレビュー
ろくろ
ろくろ

ゲド戦記第一巻「影とのたたかい」(原題は『アースシー』(Earthsea))を読んでみました。

ゲド戦記・・・ハリーポッターやナルニア国物語、指輪物語・・的なファンタジーではない(笑)

 

まだ、ゲド戦記一巻しか読んでませんが一巻はハイタカ(真の名はゲド)の厨二病の少年が自分の影(シャドウ)と葛藤しながら、ほんとうの意味で青年、大人になるストーリーでした。

ゲド戦記第一巻「影とのたたかい」は、よく心理学で有名なユングの影(シャドウ)を意識して作品の中にエッセンスを入れていると言われてます。

そういった意味では大人も楽しめる物語でした。

ここからはネタバレを含みますので、ゲド戦記第一巻「影とのたたかい」を読んでいない方はご注意ください。

↓ゲド戦記第一巻「影とのたたかい」は現時点では中古本か電子書籍しかありませんでした。。

影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)

ハイタカ(ゲド)の影(シャドウ)

自他共認める才気溢れる魔術師ハイタカ(ゲド)は、傲慢さ、自己承認欲求、妬みの強さなどから自分の器を超えた危険な魔術を使ってしまいます。

それは自分でもコントロールできていない、自分の影(シャドウ)(嫌な部分、欠落した部分)であり、強力なこの世のものではないモノで、本体の自分を物質的に襲うだけでなく世界を闇に導くようなチカラそのものでもありました。

自分の傲慢さ、妬み、承認欲求の強さ・・・・誰にでもありますよね。

それらは自分の影だったり、闇となり、自分だけでなく周囲にも影響を及ぼします。

だれしもが多かれ少なかれ影(シャドウ)を持ちます。

取り返せない失敗、挫折、自己嫌悪・・・そして影と向き合う

自分の傲慢さ、妬み、承認欲求で取り返しのつかないことをしたハイタカ(ゲド)。

自分の影に喰い殺されかけたハイタカを救うために、犠牲者もだしてしまいます。

そしてハイタカの心身もボロボロにされ、信頼は評判も完全に地に落ちます。

取り返せないほどの失敗・・・・。

後悔してもしきれない行為により、自分よりも影響力のある人を自分の身代わりにしてしまったという罪悪感。

未熟だった自分自身のやるせなさと自己嫌悪。

すべてを失ったハイタカ(ゲド)は、コツコツとできるところからはじめて学び始めていきますが・・・。

自分の傲慢さや嫉妬深さ、強欲さからまた人に迷惑をかけてしまうのではないか、自分が呼び出した影の存在がまた、自分の心身を襲いに来るのではないか・・・。

そんな不安と心配、恐怖が常に付きまとう日々。

過去、影から逃げ惑う日々。

それでも、自分のやらかした取り返しのつかない失敗をどうにかしたいと考えたハイタカ(ゲド)はかつての師匠の言葉で自分の影と「立ち向かう」ことを決意します。

ハイタカ(ゲド)は影と向き合い、受け入れ、受容する

自分で生み出した強力で醜くて恐ろしい影(シャドウ)から逃げ続けることをやめ、向き合うことを決めたハイタカ(ゲド)。

逃げ惑う日々のなか強力にチカラを増していく自分の影(シャドウ)とついに対峙します。

逃げずに向き合うハイタカ(ゲド)。

そして自分のもっと醜くて、強くて、恐ろしい影(シャドウ)を受け入れて、認めて、抱きしめます。

ハイタカ(ゲド)は自分の影(シャドウ)を完全に受け入れて光と影、陰と陽が融合していく・・・。

と、いうストーリーがゲド戦記第一巻「影とのたたかい」です。

このゲド戦記第一巻「影とのたたかい」のストーリー展開が、心理学者ユングの「シャドウを認める」という内容と似ていると言われています。

すべての人間が自分の影(シャドウ)をしっかりとみつけて、受容することで新しい自分を発見し、成長していくということ。

それは老若男女問わずに大切な成長のステップです。

自分の影(シャドウ)を完全に受け入れたハイタカ(ゲド)は、一段と成長し、大賢人として成長していくストーリーがゲド戦記第一巻からの内容になっているみたいです。

まとめ:ゲド戦記は全6巻。全部読もう(笑)

ゲド戦記は全6巻あるようです。

まだゲド戦記第一巻「影とのたたかい」しか読んでいませんが・・・、是非続きの巻を読んでいこうと思います。

良い物語、小説、詩、歌に触れるのはほんとにありがたいことで、楽しいですね!


影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)

 

コメント