
浦島太郎の物語は、「時が過ぎれば、いろいろな辛さや悲しみは忘れていき楽しい思い出だけが残る」ことを教えてくれているみたいです。
死別後に読んだ本にも「時間の薬(時間が過ぎていくことで元気になる)ってあるから、大丈夫」とよく書いてありました。
しかし、辛さや悲しみの真っ只中にいるときは、時間が経過したあとのことは想像できませんよね。
でも、死別して8年目に入って「時間の薬」って本当にあるのかもなぁと感じてます。
そして、実際に時間が経過するたびに辛かったり悲しかったりする思い出は薄くなっていき、楽しかった思い出は色濃く残っていくという理論もあることを知りました。
ちなみに、おとぎ話や寓話、童話には色々な見解がありますのであしからず!
エビングハウスの忘却曲線:辛さや悲しみを忘れる時間の薬の実証・理論
実はエビングハウスの忘却曲線という理論があるみたいです。
これも「マンガで分かる心療内科3巻」で紹介されているので、是非チェックしてみてください(笑)
なんでテキサスクローバーホールドなんだ(笑)
で、エビングハウスの忘却曲線はWiKiではこんな感じです。

ですので、死別や失恋など諸々の喪失は時間が経過するごとに、年齢を重ねるごとに忘却していくよという「時間薬」の効果は確かにあると、理論付けされています。
浦島太郎に玉手箱を持たせた乙姫の想い
ここで突然、浦島太郎ネタがでてきます(笑)
「マンガで分かる心療内科3巻」で紹介されていたエビングハウスの忘却曲線と浦島太郎のネタを考察するからなんですが・・・。
「マンガで分かる心療内科3巻」では
更に、実験の結果として
とされていると紹介しています。
↑こんな感じですね。
竜宮城の乙姫が浦島太郎を引き止めたのは、竜宮城では3年の時間でも地上の世界では300年も経過していることを理解していて、地上に戻っても誰も知り合いもおらず、また時代も大きく変わっているのも知っていたでしょう。
浦島太郎が地上で辛い人生をおくることになることを、知っていたからこそ引き止めたのでしょうね。。。
それでも、浦島太郎は竜宮城の生活を捨てて、地上の世界に戻ることを決意するわけですが・・・別れの際、乙姫は浦島太郎に玉手箱をもたせます。
浦島太郎は地上の世界に戻り、300年も経過していることに驚きを隠せなかったでしょう。
そして知っている人もおらず、また自分の知っている世界ではないところに一人で放り出されるわけです。。
300年ですよ!1600年江戸幕府スタートの人が、1900年の世界に放り出さるとか・・ありえませんよね!
きっと、孤独や、不安、竜宮城に残ればよかったという後悔、300年過ぎた世界でどういきていくのかという心配・・・様々な思いやショックがあったと思います。
結局、玉手箱を開けた浦島太郎は・・・みるみるうちに老人になっていきます。
乙姫が玉手箱を「絶対に開けてはいけない」と伝えたのも、おそらくは「絶対にダメ」といわれたら、絶対に気になって箱を開けるだろうとわかっていたからだと思います。
乙姫は、地上の世界に戻った浦島太郎が、もう元の生活や人生に戻れないことで受けたショックを心配して、一気に時間を経過させて老人にすることで、ネガティブなことを忘れさせて、竜宮城での楽しかったことや乙姫との思い出などポジティブなことだけを思い出させるように、玉手箱を渡し、「絶対に開けてはいけない」ということで、逆に絶対に玉手箱を開けさせ老人にするようにしたのではないでしょうか。
乙姫は、
ということを知っていて、浦島太郎に玉手箱を渡し、老人にした。
なんて、アフターフォローバッチリな対応でしょう(笑)
そしてなんて素敵なんでしょう・・・。
乙姫の優しさや愛情が伝わります。。
浦島太郎、ほんとに竜宮城にいればよかったですよね(笑)
浦島太郎を作った時代の人たちも・・・
辛いことがあっても、時間や年齢を経過することで辛いことや悲しいことは忘れていく時間の薬という恵みがある、ということを理解していて、童話という形で人々に伝えたということになるのでしょうね。
この推論が正しいとしたら・・・ほんとに乙姫、、優しいですよね。
でも、竜宮城を出る前にこのことを伝えてほしかったと思うのは私だけでしょうか・・・(笑)
いや、それでも「プロスペクト理論」の例で言えば、やっぱり元の世界のことが気になってもどっていくかもしれないなぁ。

浦島太郎も「プロスペクト理論」を知っていれば、竜宮城から帰らなかったかもしれませんね。
時が過ぎれば辛いことや悲しいことは忘れて、楽しいことが残りやすい
今が辛くても、時が過ぎれば大丈夫です。
思えば、前の時代なんて今の時代と比べようもないくらい大変な時代だったと思います。
でも、どんな辛い状況でも立ち上がってきた先人たちが多いじゃないですか。
それってやはり、とにかく時間を忘れるくらい一所懸命に生きていけば、いずれ辛さや悲しみは時間とともに薄らいでいくということにほかならないですよね。
ですので、今が辛くてもこれは今だけのことだ・・・時が過ぎれば時間の薬で大丈夫なんだ・・と安心できるのかなと思います。
方丈記の「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず・・・」という感じです。

ただ、時間の薬が効いてくるのは、喪失体験をしっかり味わった後に・・・という条件付きです。
辛さを忘れる、無視するというような行動をしていると、苦しさや辛さは繰り返しやってくることになります。
そこだけはご注意を!
↓喪失体験をしっかり味わうということについてはこちらをご参照ください!

あと・・先日「死んだひとを連れ帰ろうとしてはいけない・・・」という記事をアップしていますが、浦島太郎の場合は、竜宮城を「あの世」とするという見解もありますよね。
それなら、「あの世からこの世への未練で戻ってきてはいけない・・・」ということも伝えているのかな?
なんて思いました。
ちなみに、あの世が龍宮城のような美女が多いハーレム?のような場所なら、私は帰りたくないかもしれません、ってか帰りません(笑)
コメント