モモ (ミヒャエル・エンデ) の感想。ほんとに大切な時間(命)の使い方を見直してみたい。

ブックレビュー
ろくろ
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ほんとうに偶然に我が家にやってきたミヒャエル・エンデの「モモ(MOMO)」。長らく手元に置いていたのですが、時間ができたのでじっくりと集中して読んでみました。

人生における「時間」というものをどう考えるのか?

自分の人生ってどう始まって、どう過ごして、どう終わっていくのか?

日々過ぎていく人生の中で、ふと立ち止まる時に読み直してみたい本ですね。

モモ(MOMO)

時間どろぼうと,ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語.人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う,エンデの名作.

時間や効率化の対価で失ったものをモモは持っている

「モモ」の時代背景はたぶん・・・1970年代くらいだと思うんですよ。

世界中で戦後の復興も本格的になって、どんどん産業化が進み、世界中が発展のために忙しくしている時期。。

その時代背景で主人公の「モモ」は時代が等価交換で得る代わりに捨てたものを本質的に持っている子どもだったんですよね。

モモが持っていたものはゆったりとした時間の中の自分の世界だと思うんですよ。

ゆったりと、美しく、自然に耳を傾けつつ、自分と他人を尊く感じ受け入れられる素直な心というか・・・。

でも、そういう人って現代では利用されたり、使い捨てられたりしますよね。

いいように使われるというか。

だからこそ、時間を効率的にしたり、忙しくしたりして、守るために、戦うというか、奪うというか。

時代の進化で形造られた人間が持った思い込みがモモにはないんですよね。

そんなモモを現実世界は許さない・・・そんなストーリー展開です。

人生はどう始まって、どう過ごして、どう終わるのか?モモは知る

あまりネタバレ系にしたくないのであらすじ書かないのですが(笑)

モモはあるきっかけで「時間」の本質をみることになります。

「時間」の本質って私としては「命」だと思うんですよ。

モモの作中、「時間というものの本質」と「命の始まりと終わり」を理解するシーンがあるんです。

時計の振り子が片方によったときに、ひとつひとつ違う美しい花に蕾がでて咲き誇り、振り子がもう片方によったときにしぼんで流れの中に消えていく。

その際、色々な音というか風が聞こえて、それらの音、声、風は宇宙、星、花から聞こえてくる。

それらは前からモモがいつでも心を開いてゆっくりしていたとき、聞いていたものだった。

そしてそれは自分の心の中の風景だった。

「そうか、この音はこの音だったんだ」

と気づくシーンがあるんです。

森羅万象、命の根源はいつも自分の中にあり、知ろうと思えばいつでもアクセスできる。。

なんとなく、想像力をかきたてられる場面でした。

私は日々に追われ、なんとなく生きて、そういう本質的なものを見逃して大人になったのだなぁと感じました。

もっとゆっくり、じっくり、色々なものを見て感じて味わって聴いて、成長するのがもっとも成長するのではないか?と感じました。

両立を考える時期が来たのかもしれない

今の日本だけでなく、世界をみても・・・もう今までのようなイケイケドンドン的な進化は難しくなっているのではないでしょうかねぇ。

モモが現実世界と戦ったように・・・、多分モモが感じている世界が正しいとみんなが思ってると思うんですよね。

でも、時代とか、社会とかそういうものに逆らえず流されていく、しかも後戻りできないくらいの勢いで、みたいなことがずっと繰り返されてます。

大事と感じているものを手放して、ほんとに大切なものを取り返さないといけない時代がきているような気がします。

とはいえ、現実はファンタジーのようで、ファンタジーでもないってところです。

日々を一所懸命に生きつつ、大切なものは忘れない・・。

そのために日々、少しだけでも大切なものを「思い出す時間」を大事にする・・。

できれば定年とか引退とかしてからではなく、どんな年齢からでも・・・です。

時代、社会、情報の渦の中で、しっかりと自分の本質をみつめていないといけませんね。

まとめ:少年少女時代にしか読めない本を読んでおけばよかった・・・

少年少女向けの本って、子供時代に受け取る内容と大人になって読み直すときに受け取る内容って違いますね。

最近は神話の物語とか、少年時代とかに読むべき本で読んでいなかった本を読みたいなあと思っています。

ゲド戦記とか、ナルニア国物語とかもそうですが、やっぱり物語の中には倫理感や哲学などが混ざっています。

やっぱり子どもの時代は子どもの時間の過ごし方をすべきですね。

モモ(MOMO)

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