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喪失感を感じて苦しい時は「残っている物」を数えてみよう。

死別・グリーフ

お前にまだ残っておるものは何じゃ!!!

喪失感を感じて苦しい時は、失った物を嘆くよりも、残っている物を数えてみようというお話です。

死別した後、父子家庭になり・・・子供を抱え、サラリーマンとして働き・・・今までできたことができなくなり、やることもめちゃくちゃ増え・・・。

死別のショックは限りなく大きく心身はボロボロになりました。

「この世で一番の理解者であり、一番大事な人をなぜ死なせてしまったのだろう、自分がしっかりしていれば・・・、辛い、悲しい、全てを失ってしまった・・・。病気が分かる前に戻りたい・・・。きつい、苦しい、もうダメだ・・・。」

自責、後悔、寂しさ、辛さ、苦しさ・・・ネガティブというか、何かのヤミのようなものに叫ぶようなことばかり考えていました。

そんな時、妻が入院中に読み始めていたONEPIECE(ワンピース)の中の一文に救われました。

ジンベエが兄・エースを亡くし自暴自棄になったルフィへの言葉

その救われた言葉とは、ONEPIECE(ワンピース)巻六十 第590話にでてくる兄・エースを亡くし自暴自棄になったルフィへのジンベエの言葉です。

「もう何も見えんのかお前には!!!」

「どんな壁も超えられると思うておった"自信"!!」

「疑う事もなかった己の"強さ"!!!」

「それらを無情に打ち砕く手も足も出ぬ敵の数々…!!!」

「この海での道標じゃった"兄"!!無くした物は多かろう」

「世界という巨大な壁を前に次々と目の前を覆われておる!!!」

「それでは一向に前は見えん!!」

「後悔と自責の闇に飲み込まれておる!!」

「今は辛かろうがルフィ…!!」

「それらを押し殺せ!!!」

「失った物ばかり数えるな!!!」

「無いものは無い!!!」

「確認せい!!」

「お前にまだ残っておるものは何じゃ!!!」

ルフィは指折り数えて・・ポロポロ泣きながら・・・

「仲間がいるよ!!!!」

無いものは無い!!!お前にまだ残っておるものは何じゃ!!!

この言葉で「はっ!!!」と目が覚めた気がしました。

自分も今まで・・・・妻が道標として支えとして心にあったからこそ自信も強さもあったんだと。でもその大事な物を無くしてしまい、後悔と自責の闇に飲み込まれている・・・。

今、全く先が見えない、全てを失ってしまった、失ったものは多すぎるし、大きすぎる・・・。

それでも、残っている物があるはず、今のオレに残っているものは何だろう!?と思って、自分に残っているものを数えてみました。

・妻(心の中?思い出?)と自分の大事な子供たち
・今まで妻と一緒に大事にしてきた親、親戚、友人、知人、ご近所さんの支え
・今まで色々と経験してきた仕事の知識や技術、ノウハウ
・コツコツと子どもたちと自分たちのために貯めてきたいくばくかの蓄え
・変わってあげたかったくらい大人になって健康になった心身

こんな感じで数えてみました。

常に自分にあるものを数える

「常に自分にあるものを数える」

この考えが、どのような状況においても残されたものの大事な支えになるのだということを初めて経験しました。

「失ったものばかりを数えない、今あるものを数える」

子どもたちにも伝えていきたい言葉です。死別してから、色々な人からの励ましやアドバイスを頂きましたが、個人的には音楽、本やドラマ、漫画等のセリフや言葉がとても心に入りやすく、支えになりました。

喪失後すぐはどんな言葉も救いにはならない

ただ、大切な人との死別後、天災や事故、病気などによる大きい失望や絶望、喪失を感じた後すぐはどんな言葉も救いにはならないと思います。

すぐにシフトチェンジ出来る人は居ません。

手塚治虫さんの「ブッダ」にでてくる、ブッダだって大切な人を失って憔悴しています。どんなにすごい人や悟った人だって喪失の辛さはすぐには癒えません。

ただ、こんな考え方もあるのだと心の何処かに留めておいて頂ければなぁと思っています。

まとめ:今、自分にあるものを数える

絶望感、喪失感を感じて苦しい時は、「失った物を嘆くよりも、残っている物を数えてみよう」というお話でした。

いつか、少しだけでも心にゆとりができたとき、「あなたの中に残っている何か」がこれからの人生の未来を導く灯火になるはずだと私は信じています。

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